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【アメリカ】企業ではどんな人材が求められているか?

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こんにちは!

 

10月に入りましたね。みなさん、いかがお過ごしですか?

 

以前、無料モニターをご利用いただいた方に「アメリカでは、どのような人材が求められていますか」と訊ねられました。

 

私は、日本では銀行員、渡米後は就学、インターンを経て日系メディアに就職、その後、フリーランスで活動中、企業のリクルーターとなり、最終的には人事全般の仕事をするようになりました。

 

そのような経歴を持つ私がこれまで見てきた「アメリカで求められている人材」についてまとめてみたいと思います。

 

 

企業文化との相性

 

結果主義のアメリカでは、給与、役職、福利厚生などの条件によって、転職する人が多いと思われがちですが、最も多い転職の理由は、人間関係だというデータがあります。

 

社内で良好な人間関係を築くためには、上司との相性が良く、企業文化に適しているかが重要な要素ではないでしょうか。

 

私がリクルーターを務めていた会社では、3年間は離職しない人材を募ることを目標としていましたので、まずはこの点を留意しました。

 

たとえば、大企業で確立された業務を遂行することを得意とする人には、スタートアップで臨機応変に、時には職務以外の仕事をこなすことは難しいかもしれません。

 

求職者が求めるものと、企業が提供するものがある程度合致していなければ、互いのコミュニケーションがちぐはぐとなり、採用されても長続きしないか、人間関係の悪化を招くことになります。

 

これは最も避けなければならない状況なので、求職者がどんなに「御社に貢献したい」と面接で熱意を示しても、企業側が「企業文化に合わない、求めているものが違う」と判断した場合は採用されないでしょう。

 

 

学歴・経歴がマッチしているか

 

アメリカでは、どんな仕事にも役職名(Position)と職務内容(Job Description)が定められています。

 

採用も空きが出たポジション(役職)ごとに行うので、即戦力が求められます。では企業は、どのように即戦力になる人材を判断するのでしょうか。

 

まず、レジュメ(Resume)と呼ばれる履歴書で一次審査が行われます。

 

チェックポイントは、以下になります。

 

1)その分野での経験年数:3〜5年はほしいところですが、トレーニングする余裕のある企業は1〜2年の経験者を採用することもあります。まったく経験のない人を採用するケースはほぼないと考えた方が良いと思います。

 

2)同じ業種での経験があるか:たとえば、薬品会社での営業職を募集する場合、食品会社で営業の経験があっても、即戦力とはなりづらいことが予想されます。より近い業界での経験が重要視されます。

 

3)頻繁に転職していないか:転職が多いアメリカといえども、頻繁に転職している人は敬遠される傾向にあります。堪え性がない、結果を出せない、採用しても長くは続かないのではと想像されるからです。ひとつの会社で3年以上くらい勤めていることが理想でしょう。

 

4)募集分野での学歴やインターン・ボランティアなどの経験があるか:職歴が十分になくても助けになります。たとえば、経理のポジションの場合、Accountingの学位や、CPA事務所でインターンしていた経験があれば、将来性を買われるかもしれません。

 

5)レジュメに誤字脱字はないか:一部のクリエイティブな職種を除き、読みづらかったり、情報が抜けていたりすると評価が下がります。職歴は、開始年月とポジション名、職務内容を細かく正確に記載することをおすすめします。まれに、虚偽の記載が発覚し、採用が取り消されることがあります。紛らわしい表現は避けましょう。

 

 

清潔感のある服装と挨拶

 

レジュメで即戦力になりうると判断されると、電話、オンライン会議システム、対面など、さまざまな形態での面接(Job Interview)が行われます。

 

面接でその企業を訪れる場合は、遅刻厳禁なのはいうまでもありませんが、到着が早すぎても迷惑になることがあります。ギリギリまで会議室が使用されていたり、待合室が用意されていないこともあるので、5〜10分前が適切かと思います。そして、どの部署の誰と約束しているのかをきちんと確認しておきましょう。

 

服装も業種によってさまざま。ロサンゼルス界隈の会社では、スーツにネクタイ姿の人はあまり見かけません。硬い業種やエグゼクティブの面接は別でしょうが、私が勤めていた製造業や夫が働くIT業界では、シャツにスーツ用のパンツ、またはネクタイをしていてもジャケットなしなどで面接に来る人が多かったです。女性の場合は、シンプルなワンピースやブラウスにドレスパンツなどで良いと思います。

 

女性が面接官の場合、何を着ているかより清潔感があるかで第一印象が左右されるかもしれません。受付の人に挨拶がなかったり、人によって態度が変える人は採用を見送るようにしていました。

 

 

技術はあるか、実体験を語れるか

 

技術職は、面接時にテストされたり、知識を問われることが普通です。

 

夫がこれまで働いた会社では、募集しているポジションのチームメンバー全員(5〜10人)一人一人が30分ないし1時間ずつ面接または技術テストをして、一人でも反対したら、採用されないというパターンが多かったようです。

 

厳しいようですが、これは入社後スムーズに仕事を進めるためのいい方法だと思います。

 

私が勤めていた会社は基本、直属の上司とその上役が誰を採用するか決めていましたが、同僚たちとうまく行かなかったり、必要なスキルがあるか確認せず採用されてしまい、後々問題となるケースもありました。

 

面接で私が一番気にするところは、「きちんと質問を聞き、理解し、自分の言葉で答えているか」です。簡単なようで、これができる人は多くはありません。また、どれだけ具体的にこれまでの経験・実績を語れるかも重要視します。自分自身で何かを成し遂げた経験がない人は、自分のことは語らず、一般論にすり替えてしまう傾向があります。

 

 

オーナーシップを持って働けるか

 

採用された後、昇給や昇格していくのはどのような人かも触れたいと思います。

 

企業の理念と、そのポジションに求められている責務を理解し、オーナーシップを持って仕事ができる人だと思います。

 

オーナーシップとは、自分の課題を主体的に捉え、責任を持ってやり遂げることです。

 

上司に何か頼まれたら、「オッケー」と涼しい顔で任務にあたり、否定的な態度は見せず、自分ができることを追求します。常に礼儀正しく、ポジティブなので、同僚にも信頼が厚い・・・。

 

でも、こういう人って、より大きなチャンスをものにして転職していくんですよね。だから、リクルーターの仕事はつきません・・・💦

 

ご参考になったでしょうか。でも、目新しいことはなく、そんなの知ってるよ・・・ってことばかりだったかもしれませんね。国は違えど、重宝される人材は同じ。

 

要は、どんな仕事でも、主体的に、楽しんで、ベストの結果が出せるよう、いつも努力していれば、誰でも求められる人材になれるってことです!