アメリカの医療がヤバイ(1)-夫が高熱!救急車を呼ぶべき?
こんにちは!
日本をはじめ他国の医療について知れば知るほど、「アメリカはどうなってんの??? 」と腹立たしくなります。
主な理由は、健康保険料が高すぎる!そして、医療費が高すぎる!
日本の常識では、健康保険に加入しているのだから、自己負担は少なくて済むはずですよね。しかし、アメリカでは、診察代、検査代、設備代、薬品代などをそれぞれ請求され、自己負担額がいくらになるかはふたを開けてみないとわかりません💦
月々の保険料は、300~1000ドル以上(約3万3,000~11万円)とピンキリ。もちろん、カバーされる検査や治療も、保険によってまちまちで、高い保険料を払っているから手放しで安心というわけでもないのです💦
救急車を呼んだら700ドル?
新婚当初、夫がインフルエンザにかかり、高熱を出しました。身体が震え、意識朦朧(もうろう)・・・。今思えば、危険な状態だったかもしれないのに、私は彼を自分の車に乗せて、近くのクリニックに運びました。救急車を呼ぶと、最低700ドル(約7万8,000円)の請求が来るとうわさに聞いていたからです。
明らかに緊急を要する患者を目の前にしても、アメリカの医療現場では保険の有無を確認されます。
私が夫を連れて駆け込んだ近所のクリニックでも、当然保険や身分証明書を確認してから、ナースが夫の脈や心拍数、体温を測りました。そして、耳を疑う一言!
「大した熱ではありませんね」
「はい?あなた、口の中(舌の下)に体温計入れたけど、彼、意識朦朧で口開けっ放しですよね!それで正しい体温が計れたんですか!?」
呼吸困難を前に何もできない医者
ちょうど若い医師が入ってきて、私が声を荒げてるのを聞き、ナースにもう一度体温を測るように指示。すると、40度の熱がありました(見りゃわかるでしょ!)
そうこうするうちに、夫が呼吸困難になり、苦しみ始めました。すると医師が「このクリニックでは、治療はできません。一時間たっても改善しなかったら、救急車を呼んでください」と言うではないですか!
「はあ?呼吸もままならない状態なのに、何もしないで改善する可能性はあるんですか???万が一のことになったら、あなたどうしてくれるんですか???」と医師に詰め寄ると・・・
「わかりました。救急車を呼びましょう」。
なんじゃそりゃ!!!あんた、本当に医者なのかい!!!
頼るべきは救急隊員
不安なまま夫に付き添っていると、ほどなく救急車が到着。救急隊員が手際よく夫を担架に乗せ、寒がる夫から毛布をひきはがしました。
そして、一言。「Hey, buddy! You will be fine.(よう!もう大丈夫だよ)」。おろおろする医者と対照的に、何でもないことかのようにふるまう救急隊員たち。
「You gotta breathe. Breathe in. Breathe out. Breathe in. Breathe out.....(まず、呼吸しよう!吸って~~~、吐いて~~~、吸って~~~、吐いて~~~」と、ひとりの隊員が夫に声をかけながら救急車の中に消えていきました。
緊急を要さないと判断されたようで、救急車はサイレンを鳴らさず普通に走りました。私は自分の車で追走し、10分後に大きな病院のERに到着。救急車から降りてきて夫を見て愕然!
さっきまで、あんなに震えて息が切れていた夫が、呼吸も正常にもどり、すっきりした顔をしています。
はたして、請求額の合計は???
この日は、病院で点滴してもらい、処方箋をもらって帰りました。
魔法にかかったように窮地を脱した夫に、救急車の中で何があったか訊くと、「別に何もされてない」とのこと。ただ、呼吸が整うように誘導してくれたんですって。
呼吸って大事なんですね!勉強になりました!
気になる請求額は・・・?
クリニック代(Co-pay=前払い)20ドル(何もしてくれなかったけどね!)
ER代(Co-pay=前払い)50ドル(保険が効いてよかった)
そして、後日、請求書が届きました・・・。
救急車代(請求書)800ドル!!!(約9万円!)
やはり「救急車700ドル説」は本当でした・・・💦
でも、私は転んでもタダでは起きません。すぐに、例の若い医者に電話をして、「救急車呼んだのあなたですよね!保険会社に『医学上緊急を要した』って手紙書いてもらえます?」と、やんわり依頼。
もちろん、ノーと言えるはずありません。そして数週間後、「救急車代は保険会社が支払います」という通知が届き、一件落着しました!
教訓
医者の言うことを鵜呑みにしてはいけない。おかしいと思ったら声に出そう。請求書が届いてもすぐに払わず交渉すべし!そして、本当にヤバイときは、迷わず救急車を呼ぼう!(アメリカでは911です)