「ホームレスは悪い人なわけじゃない!」
こんにちは!
今日は、私がアメリカ生活で体験したちょっと怖い出来事について書きます。
ちなみに表題は、留学一年目にホームステイしていた家のホストマザーの言葉です。
ある日、街角に座っているホームレスを見かけ、ホストマザーが私に言いました。「彼らは変な格好しているけれど、決して悪人というわけではないのよ」。
住宅価格や家賃が高騰し続けているカリフォルニアでは、昨今、あえて家を持たず、車やテントで暮らす人が増えていると聞きます。
実際、ロサンゼルスの中心部に住んでいた頃、夜になるとストリートに車を駐めてそこに寝泊まりしている人がいました。
夜のダウンタウンで・・・
私は、ホストマザーの言葉どおり、一度、ホームレスの方に助けてもらった経験があります。
ロサンゼルスのダウンタウンが再開発されておらず、今よりもずっと危険と言われていた十数年前、学生主催のイベントで帰りが遅くなったときのことです。
自分の車を置いてあった少し離れた駐車場に向かって歩いていると、バイクに乗った男性に話しかけられました。
「どこまでいくの?送っていくから、乗りなよ」。もちろん、知らない人のバイクに乗れるわけもなく、「ノーサンキュー」と断りました。
今思えば、その人も健全ないい人だったのだと思います。「一人で歩いてるのは危ないから・・・じゃあ、横をついて行って見ててあげるね」と、ゆっくりバイクで並走してくれました。
5分ほど歩いて、駐車場に近づくと、何人かのホームレスがいました。私は無視して、駐車場に入ろうとすると、なんとゲートが閉められているではないですか!(げーーーっ、車出せないじゃん💦)と焦るも、顔に出さないように平静を装いました。
すると、一人のホームレスが近づいてきました。バイクの人は、少し遠くからこちらを見ています。
「車が中にあるのか?」と訊かれ、頷くと、その人は突然大声をあげました。
「おい、ボブ!!!!ゲートを開けてやれ!!!!」
中にいた係員の人を呼んでくれたのです。係員がゲートを開けるのを確認し、バイクの人は立ち去りました。
無事、車に乗りホッとしていると、先ほどのホームレスがやってきて、「ホリデーシーズンだし、ポテトが食べたい・・・」と・・・。私は財布から5ドル出して、「ありがとう、助かりました」と渡しました。
ホストマザーの言葉を思い出す出来事でした。
ギャングの街で・・・
またある時は、ストリートに駐めてある私の車の屋根に黒人男性が座っていたことも!
学生の頃、クラスの一環でサウスセントラルにあるNPOでボランティアをしていました。サウスセントラルはギャングの活動が盛んで、ロサンゼルスでもかなり危険なエリアです。
ボランティアを終えて、車に戻ると・・・(げっ!誰か座ってるし💦)
そこでも、私は精一杯の平静を装い、「ごめんなさいね、私、もう行かなきゃ(Excuse me, sir. I gotta go.)」と言うと、「OK」とすぐに飛び降りてくれました。(ほっ💦)
その時もやはりホストマザーの言葉を思い出しました。
ボロボロの格好をしていたり、奇怪な行動をとっていても、言うほど悪い人たちじゃないのかもしれない・・・と。
悪徳医師っているんだ・・・
一方、人間不信になることもありました。
数年前、運転中、赤信号で止まっていると、後ろから追突される事故に遭いました。かなりの勢いで、私の車は廃車に・・・。
精神的なショックはありましたが、幸い身体の方はなんともありませんでした。
念のため、知り合いの整形外科でレントゲンを撮ってもらい、異常がないことを確認。
ホッとしていると、そのお医者さんから衝撃の言葉が!
「君は事故にあったんだから、しばらく治療が必要だということにして、相手から治療費+慰謝料をもらうことができるよ。私がそういう診断書を書いて、弁護士も紹介するから。」
それって、詐欺ですよね!?
仕事で知り合った別の弁護士からも「今すぐ、来い!慰謝料をぶん取ろう」と電話がありました。
怖い怖い・・・。私のことを思ってくれているのかもしれないけど、餌にされている気がして、その人たちとはもう関わる気がしませんでした。
家族と相談して、弁護士は使わず、すべて保険会社に任せて、正当な補償額のみをいただきました。
お金に目が眩んで、悪徳医師や悪徳弁護士の片棒を担がなくて本当に良かった・・・。
理想論の甘っちょろい考えかもしれませんが、見た目や地位に惑わされることなく誰にでも誠実に接していきたい・・・。そして、自分の感覚を信じて、行動でその人となりを判断していきたいと思います。